ブランディングディレクター
行方 ひさこ さん
アパレル業界でブランド経営、デザイナー、クリエイティブディレクターとして活動。 その経験を活かして様々な業界でブランドのディレクションやコミュニケーションの提案を行なっている。さらに、直近では食と工芸、地域活性化などエシカルとローカルを主たるテーマに設定。昔からの循環を次へと繋げていきたいという想いから自分の五感で編集すべく日本各地の現場を訪れることをライフワークとしている。
2021年より、文化の振興を起点とした文化観光を推進、文化と観光が共生することを目的とした文化庁文化観光推進事業支援にコーチとして携わる。
元々はたまたま縁があって、ファッションの業界でメンズ&ウィメンズ、子供服からシニア向けまで、幅広いジャンルのPRやディレクションのお仕事をさせていただいていました。
ただ、そういった中で当時の業界の流行と、自身がやっていきたい仕事とでギャップを感じ始めていて、その差がいよいよ大きくなった時に、仕事を一度手放すことにしたんです。
そこから、子供のころから興味があった和食器などの伝統工芸、食の分野などに関わりたいという気持ちで、作り手に会うために様々な地方を回っていきました。
実際に伝統的な工芸品や、昔ながらの方法で作られる農作物・食品に触れる中で、確かに大量生産も必要ではあるのですが、それによって伝統的な手法が廃れたり、作り手がいなくなってしまっている現実を知りました。長く続いてきた「伝統」という“ものづくりの指標”が失われていくことへの危機感を覚えて、少しでもお役に立てればという気持ちで今の活動を続けています。
オーガニックを好みエシカルな暮らしをする家庭環境だったこともあって、ナチュラルな食品やエコロジーへの関心は自然に身についていたかもしれません。食に関して言えば、中学生の時には食品成分表を丸めて片手に持っているような子でした(笑)
その頃になると製造元にも興味が出てきて、気になる物、食品パッケージの会社情報を見て、直接訪ねたりすることもありました。
そういった当時の経験が、今の活動に繋がっているのかもしれません。
10代後半の頃は、周囲にお肉屋さんや魚屋さんなど個人のお店も多くて、そこで生まれる年上の人達とのコミュニケーションが心地良かったんです。元々がおばあちゃん子だったこともあるかもしれませんね。
今でも、日々の暮らしの中で、近所にそういったお店があると嬉しいです。会話も楽しいですし、顔が見えて、丹精込めて作っているものが近くにあるということに、心地よさと豊かさを感じるんです。例えば、豆腐屋さん。無添加だったりとっても美味しくてお値打ちだったりするので、よく利用させてもらいますね。引越しをする際には近くに豆腐屋さんがあるか調べるくらいです(笑)
ルーティンというのもなくて、敢えて作らないようにしています。
好きな時に好きなことを、という意識です。
昔は決め事をつくることもありましたが、出来なかったときに自分を責めてしまうタイプなので、自分に失望して気分が落ち込んでしまうようなこともありました。
それからは、自分を責める・縛るということをやめようと思うようになりました。自分に対しても、また他人に対してもそう接するようになって、とても楽で、心が安定するようになったと思います。
昔から眠ることが好きなんです。
眠いと思ったら、時間さえあれば昼間でも寝てしまいます(笑)
ただ、うちには猫がいるんですが、夜中に急に運動会を始めたり、朝が早かったりすることはありますね(笑)
猫はそうやって自由気ままですけど、凄いなと思うのは、届かないかもしれないような高さの棚に向けて、結構飛ぶんですよね。何回か降りられなくなったところを助けていますが(笑)、自分の限界を決めていないなと思うんです。
睡眠は削られますが(笑)、教えられることも多いですね。
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