上質の粘土は重い。重い粘土をこね、ひたすらこね、作品の生地作りをしていく。完成度を高めるには避けては通れない重要な工程である。そして手びねりによって、形を造りこんでいく。じっと腰を据え集中の時間が続く。それらは想像以上に重労働であり、もちろん身体への負荷も少なくはない。そんな陶芸の道の第一線を行く先人を訪ねた。
僕にとってベッドは他の人以上に大事なんです。というのも幼少期に脊髄を痛めてからずっと腰をいたわっているので、寝具はずっと気にしている存在でした。陶器を作る時は色々な姿勢をするので割合、負担は少ないんですが、削りの作業をする時はぐっと集中するので縮こまって丸くなるでしょ、それをほぐす意味でも、ベッドの上で大きくバンザイって伸びをするのが日課なんです。
マットレスは高さも重要ですね。海外なんか行くと背の高いマットレスがありますが、あれがどうも僕は苦手でね。素直にそっと横になれる適度な高さが重要だと思っているんです。硬い方が好みなんだけど、僕の愛用している『フラッグ・FX』は、最初柔らかいんです。後にキッチリと落ち着く所や、寝返りを打ってもマットレスが安定している所が凄いなと感じています。長く付き合うといい友達になれる、まさにイタリアの職人芸ですね。
マットレスに枕は付き物でしょ。僕は大きなサイズの『ピロー グランデ』を贅沢に2段重ねにして、埋もれながら寝ています。何か本を読むときは必ずベッドまで移動して、枕をクッション代わりにしながら、ベッドの上で読書をするのが僕のお決まり。眠る前には旅行のパンフレットとか、クルマやカメラのカタログなんかを眺めています。そんな読書の際にもゆったりとしたクッション代わりになって、とても重宝しています。
ベッドはアイデアの源。睡眠はアイデアの宝庫だと思っています。 地球繁栄もベッドがなければ続かないですから。自然な姿といいますか、水と一緒で永遠のものですね。
難しい事は考えずに、ロマンティックな事を考えるようにしています(笑)。NHKのラジオ深夜便を、イギリス製のラジオで、小さなボリュームでかけながら就寝しているのですが、それがとても心地良いんです。